「掛軸wiki」カテゴリーアーカイブ

糊止め



糊止め

織物を裁断すると必ず糸のほつれが出てきます。
ほつれを整え糊で固め止めていく事を糊止めといいます。

裁断した裂の側面に糊をつけた刷毛を直角に静かに当て止めていきます。
糊止めでは糊の濃度がもっとも重要で濃すぎると糸が刷毛にくっ付いてきてしまいます。逆に薄すぎると固まらずほつれが収まりません。
適切な糊の濃度調整をして糊止めしていきます。

もちろん裂の表面に糊をつけて汚すのは美観を損なうのでご法度です。

切り継ぎ



切り継ぎ

切り継ぎとは作品本紙、裂、材料をつなぎ合わせること、
またはその部分の事です。

本紙のきわ2~3ミリ幅ほどに定規を置き裂に糊をつけ本紙に置いた定規に沿わせ貼り付けていきます。
この部分は本紙と裂が重なるので少し浮き出て見え完成後の美観に影響を与える場合があるので太すぎたり曲がったりしないよう切り継ぎます。

切り継ぎ部分で裂の柄の位置が非対称だったり目立つようなぶつ切りだったりすると完成後の美観に影響を与えるので裂取り、切り継ぎ時に配慮して作業します。

裏打ち紙



裏打ち紙

裏打ちに使われる紙は手打ちの掛軸の場合は最終的に巻くことになるので極薄で丈夫な楮和紙
額用の裏打ち紙は主に雁皮(がんぴ)を原料とし、光沢があり滑らかで緻密な肌合を持った厚手の鳥の子和紙を使います。

プレス機械打ちの場合熱圧着フィルムがついた加工紙を使います。

裏打ち



裏打ち

裏打ちは作品本紙の裏に紙を貼り付けることです。

 

紙はその性質上、墨などの水分が一度加わると膨張し乾けばそれ以上収縮します。

作品を描くとき、墨を乗せた部分の紙は収縮し、墨の乗らない部分は収縮しません。
この性質により作品本紙には歪みが生じ、しわやたるみが生まれます。

 

書き初めの作品をイメージすると分かりやすいと思いますが、
裏打ち前の書かれたそのままの書は、
しわくちゃで鑑賞もままならない状態になっているのです。

このしわやたるみを伸ばすため、裏打ちがされます。

 

作業としては

・作品のしわ伸ばし
 本紙に水分を与え墨、絵具部分のしわやたるみを刷毛で伸ばす
・裏打ち 本紙裏に紙を貼り付けしわやたるみを防いで補強する
・仮張り 仮張り板に貼り付け乾燥
・作品カット 作品の四辺を綺麗にカット

の工程があります。

 

綺麗に裏打ちされた作品はしわやたるみは無くなり、
作品本紙の裏に裏打ち用紙の白色が加わることで印象がガラリと変わることもあります。



裂(裂地)

裂とは織物の事で表具で使われる布の総合名詞
綿、絹、金襴、化織などの材質、織り方、文様、加工産地によって固有の名称がつけられています。

表装の裂地は、昔は法衣や着物を解いて使っていましたが、明治以降に表装裂地として新たに織られるようになりました。

表具師はお客様の嗜好を読み取り、
時には数百~千種類の裂の中から選別した裂を
作品に使用し表装します。

 

掛軸



掛軸

日本人なら存在そのものは知っていても 実のところ掛軸とは何だ?と問われると うまく答えられないところです。

皆さんの持つ掛軸のイメージって何でしょう?

作品を掛けるもの、美術品、高級品、骨とう品…
そんなところだと思います。

掛軸は古代中国で礼拝用の仏画を 掛けて拝するものとして日本に渡りました。

その後、日本で独特な美意識と混ざり合い 進化・・
というより全く別な価値観の存在へと 生まれ変わりました。

絵や書の周りには裂(きれ)が 張り合わされています。
この部分を「表具」といい 日本の書画は表具と一体で 鑑賞されるようになります。
表具の良し悪しは作品の寿命を 左右するだけでなく 表具が変われば作品まで違って見えるほど 作品鑑賞に大きな影響を及ぼします。

表具の種類には額や障子、襖などがありますが
その難易度、文化の奥深さ、ヴァリエーションの多さから
掛軸は表具の最高峰と言われています。

単なる付属品ではなく素材を 美しく引き立てる表具・掛軸は 書画の着物
好みに表装することで 作品と所有者のコラボレーションが可能で より深く作品を鑑賞し愛でることができる アイテムになっています。