掛軸



掛軸

日本人なら存在そのものは知っていても 実のところ掛軸とは何だ?と問われると うまく答えられないところです。

皆さんの持つ掛軸のイメージって何でしょう?

作品を掛けるもの、美術品、高級品、骨とう品…
そんなところだと思います。

掛軸は古代中国で礼拝用の仏画を 掛けて拝するものとして日本に渡りました。

その後、日本で独特な美意識と混ざり合い 進化・・
というより全く別な価値観の存在へと 生まれ変わりました。

絵や書の周りには裂(きれ)が 張り合わされています。
この部分を「表具」といい 日本の書画は表具と一体で 鑑賞されるようになります。
表具の良し悪しは作品の寿命を 左右するだけでなく 表具が変われば作品まで違って見えるほど 作品鑑賞に大きな影響を及ぼします。

表具の種類には額や障子、襖などがありますが
その難易度、文化の奥深さ、ヴァリエーションの多さから
掛軸は表具の最高峰と言われています。

単なる付属品ではなく素材を 美しく引き立てる表具・掛軸は 書画の着物
好みに表装することで 作品と所有者のコラボレーションが可能で より深く作品を鑑賞し愛でることができる アイテムになっています。