裏打ち
裏打ちは作品本紙の裏に紙を貼り付けることです。
紙はその性質上、墨などの水分が一度加わると膨張し乾けばそれ以上収縮します。
作品を描くとき、墨を乗せた部分の紙は収縮し、墨の乗らない部分は収縮しません。
この性質により作品本紙には歪みが生じ、しわやたるみが生まれます。
書き初めの作品をイメージすると分かりやすいと思いますが、
裏打ち前の書かれたそのままの書は、
しわくちゃで鑑賞もままならない状態になっているのです。
このしわやたるみを伸ばすため、裏打ちがされます。
作業としては
・作品のしわ伸ばし
本紙に水分を与え墨、絵具部分のしわやたるみを刷毛で伸ばす
・裏打ち 本紙裏に紙を貼り付けしわやたるみを防いで補強する
・仮張り 仮張り板に貼り付け乾燥
・作品カット 作品の四辺を綺麗にカット
の工程があります。
綺麗に裏打ちされた作品はしわやたるみは無くなり、
作品本紙の裏に裏打ち用紙の白色が加わることで印象がガラリと変わることもあります。